2ch出力パワーアンプ

新しいアンプの設計を始めました。今回はその過程をアップしようと思います。まだ特注のパワートランスが手に入っていないので、正確な図面は出来ませんが、今回のアンプがどのぐらいのサイズになるかを知っておかないといけません。大きすぎて市販のラックに収まらない様では困ります。

今回作るアンプは、入力1系等、出力2系統と言う変則的なアンプです。僕の装置のラインアップを、見てもらえれば判りますが、スピーカーはマルチアンプで駆動しています。にもかかわらずチャンネルディバイダーは使っていません。その為のアンプです。

ドライブ段は独立したアンプを組んで有りますので、完全にパワー段だけのアンプに成ります。

写真左上に二個有るのがスピーカー端子、その下が600Ω入力のトランス、その下が入力端子です。入力端子にはレモを使っています。

この様に使うパーツを、方眼紙の上に並べて、配置やシャシのサイズを出していきます。僕の作るアンプは電源部が殆どです。この写真に更にチョークが一個、パーワートランスが一個付きますので、かなりの重量になります。手前のコンデンサーは電源のリップルフィルターに使用します。まだ2個足りません。ヒーター整流用のコンデンサー(写真右上)もこの倍に成ります。

トランス類が全て裸ですのでその辺も考えなければいけません。

アンプの出来上がりは、この時点でどこまで深く考えているかで決まってしまいますので、疎かには出来ません。熱的に大丈夫でも磁気的に駄目だったりバランス感覚が要求されます。内部の配線まで考えて配置を決めます。(ラグの配置が大切です。)重量バランスも考えませんと、重いアンプは移動に苦労します。真空管をあまり外に配置しますと、移動中に破損しやすいですし。

配線はインピーダンスの低い処は少々長くてもいけますが、高い処は注意が必要です。アースの共通インピーダンスも考えないといけません。この線はどの様な電気を流すのか良く考え、流れる電気の気持ち(笑)になって、気持ち良く流れるようにします。その様に配線すれば、管球アンプではそれ程太い配線材はいりません。基本は一つの電線に何種類もの電気を流さない事です。

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