AT−1501U

いたって、標準的なアームです。これと言った欠点は有りませんが、このアームで無いと出ない再生音と言うのも有りません。元々業務での使用を前提に作って有りますのでそれで良いのかも知れません。良い意味でのスタンダードアームです。

使う上でも問題点は少ないですが、取り付けには注意が必要です。あくまでも業務用。業務での使い易さ優先。其の為には、音は少々犠牲に成っても構わない世界の製品です。

取り付けベースは十分な面積を持っているのに、勿体無い事に説明書どおり取り付けますと、そのメリットを生かせません。取り付けビスの位置に水平調整が出来る様に3本の足が有ります。これは取ってしまいましょう。直接、ベースをプレーヤーボードに取り付けてしまった方が、再生音にはるかにメリットが有ります。

また、取り付け位置も問題です。普通のカートリッジを使うのでしたらとりあえずはいけますが、シェル一体型(SPU等)を使いますとオーバーハングが合いません。あの類いのカートリッジはアームパイプ先端からスタイラス位置までの距離が50mmで設計している場合が殆ど(SPUに合わせている)。処がテクニカは其の距離を短く設計しています。結果SPUを使いますとオーバーハングが大きくなり過ぎます。具体的な数値は30年以上前の事ですのでご勘弁を。

トラッキングエラーが少なくなる位置を捜して取り付けて下さい。

丈夫で長持ち。これと言った特徴は無いが、変な設計の高級アームより余程まともな音がします。普通に家庭でレコードを楽しみたい。と言った方にはお勧めです。

2007.5.11

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