取り付け板の塗装も乾燥し、配線も終えました。部品は全て前のネットワークをバラし、調達。新品部品は使っていません。此処で、パーツを換えたりすると、板の所為か、部品の所為か、訳が判らなく成ります。必ず改造は一箇所ずつ。急がば回れです。

早速の試聴です。

でも、判断を急いではいけません。どう言う訳かこの様な判断には時間が掛かります。半田が落ち着くにも時間が掛かりますし、配線材は長さの関係で、一部新品。

落ち着くのに一昼夜は必要です。

つまり、ある程度落ち着いてからの音と、改造以前との聞き比べ。時間があいているので、人間の感覚は当てに出来ないという方も居ますが、此れが出来ないとオーディオ装置のチューニングは難しく成ります。一週間前の音と今成っている音との聞き比べ。音の違いとして聞き比べると難しいのですが、音楽がどう聞こえるか、と言う感覚ですと難しく有りません。彼女の色気はどちらが出ていたか。音楽の楽しさにどちらがのれるか。演奏家の表情はどんなだったか。こう言う判断は時間が経っても不思議と出来るものなのです。

実際、音楽を仕事にしているお客様が沢山居ますが、あの方達は1年ぶりに来ても、以前に鳴っていた僕の音と、今の音(音楽)の違いを見事に言い当てます。

でも、皆さんだって、好きな演奏家の演奏会。一年前の演奏と、今日聞いた演奏で、どちらが良かったか判るじゃないですか。其の判断をする時にピアノの音色やバイオリンの音色なんて気にしないでしょう。どちらが楽しめたか。それだけだと思います。ですから、僕のチューニングでの判断基準は、どちらがレコードに入っている音楽を楽しめたか。それだけです。

今回の板の交換。略思ったとおりの変化に成りそうです。女性の声にくすみが無くなり、色気がチョット、ほんのチョット出て来ました(出過ぎちゃ困る、笑)。音楽が楽しめる方向へ変わりそうです。

2007.4.1

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