今日の出来事 そのT
今朝(平成17年10月16日)の出来事です。
朝一で、あるお客様の所を訪問。一ヶ月前にパワーアンプを納めさせてもらいました。基本的には従来のアンプとは変わらず、ステレオ構造をモノラル構造に、パワー管を替えてパワーアップを計っただけに過ぎません。
只、使用パーツは最新の物に買えて有ります。入力後一段増幅、インターステージトランスを経由でパワー管、アウトプットトランスで出力と言った何の変哲も無いアンプです。
数日前に訪問しましたら、エージングも進み、本来の音に鳴って来るはずが今一の音。全体に音が汚い。まるでレコード針が減っているよう。特にフォルッテシモで高域が汚い。
こんなはずは無い。今回作ったアンプには自信が有る。一番新しいだけ有って今のノウハウを余すところ無く詰め込んである。
ふと思い当たる事が有るので、その事の確認の為の訪問です。
持っていった物。
発信器、マイクロフォン、マイクの出力が測れるメーターです。
これで常連の方達には何をしようとしているか判りましたよね。
使用しているスピーカーはタンノイにトゥイーターを追加。ネットワークは3ウェイで新しく作り直しています。新しいアンプと以前のアンプでの間で、高域の位相が違っているのではないかのチェックです。
タンノイのトゥイーターと新しいトゥイーターとのクロスは7,5kHzです。
7,5kHZのサインウェーブをアンプに入れ、スピーカーから出します。其れをマイクで拾う。お互いの位相が合っていれば音圧は最大に成るはず。
音を出しながら、トゥイーターの線を外すと、メーターの針が1dB上がって・・・・・・・・・・。
ハハハハ、なんと逆相に近い。以前のアンプでは合わせて有ります。線を逆相につなぎ替え、音圧が最大の位置になるようにトゥイーターを前後に動かす。後ろに5mm動きました。
調整の終わったところで、レコードを掛ける。
早くやるべきでしたね。今までの不満が解消。用心の為に持っていった、新しいプリアンプも出番無し。
結論です。 アンプを替えたら、高域の位相特性は変わってきます。(DCアンプなら、この心配は無い。)つまり、トゥイーターの位置調整はやり直しと言う事です。その調整もしないで、アンプの鳴き比べをすると、単にその位置に偶然有ったアンプに、軍配が上がってしまう事もありえます。(今回がこの良い例。)
やはり、全体のバランスですね。
陰の声、こんな事書いているオーディオ雑誌は無いでしょう。(笑)