1吋用ミッドハイホーン
昨年春から、試聴を繰り返してきましたミッドハイホーンです。
オーディオのページの最初に写真がアップして有ります、ミッドハイホーン。
バイタボックスのドライバー用です。結構な数を作りました。
最初に作った訳は、当時の僕はバイタのCN123と言う大型のマルチセルラホーンを使っていたのです(オイロダインが整備中でした)。
どう頑張っても、2kHzが精一杯だったのです。つまり普通のツィーターでは繋がらないのですね。
其処で馬鹿な考えが頭の中で・・・・・・。
バイタのドライバーは単体で使うと12kHzまで使える。高域が伸びないのはホーンの所為。
だったら、バイタのドライバー用のミッドハイホーンを作れば、音色のつながりに問題は起きない。
早速、旋盤で製作開始。
このホーンで散々勉強をさせてもらいました。ホーンの形状(カーブ)でこんなに音が変わると言う事を・・・。
データー(周波数特性、インピーダンスカーブ)では何も変わらないのに、音色(特にエネルギー感)はウソッと言う位に変わるのです。
そのホーンをお客様の前で交換。2kHz〜8kHzを持たせているユニットのホーン形状を変えるだけで、丸っ切り違うシステムに成ってしまうのです。
ホーンの怖さと面白さを学びました。
この時の大型システムは、馴染みのお客様のところへ。
その後も、このホーンだけの注文が結構有ったのです。
僕も作りながら、もう一度このホーンを使いたいなー。
そんなある日、バイタがもう無い。会社其の物が無い。そんな情報が入って来たのです。
そんな・・・・・・・・・。
僕の作ったミッドハイホーンを使いたい。でもバイタはなくなってしまった。
僕のBLOGを見ている方ならご存知と思います。僕の主張『ドライバーよりもホーンの方が、音に対する影響度は高い。ドライバー2割にホーン8割。』
更に『ホーンは材質2割、形状8割。』なんてぶち上げてしまったのです。
こう成ると、一般に手に入る極普通のドライバーと、僕の作るホーンとを組み合わせ、成功させないといけない状況に、自分自身で追い込んでしまったのです。
ホーン形状は過去の経験で判っている。ドライバーに何を使うか?
其処で付き合いも有り、一般に入手し易いフォステクスを選んだのです。このドライバー、一切過去に見た事も聞いた事も無い。
まあ、スピーカーなんて1年以上付き合ってみないと判らないと、常々思っていますので。
そう、オイロダインも一度も聞かないで買ったのです(笑)。
このホーンが完成して、1年が経ちました。
今では、このミッドハイの無いオイロダインなんて(笑)。
勿論、高域の伸びはツィーターには敵いません。でも、オイロダインとのつながり、全体のバランス、音のリアル感(エネルギー感)で、ツィーターをはるかにしのいでいます。
もっとも、今迄のツィーター。使っていた時点でつながりには不満が無かったのです。でもミッドハイホーンが出来て比べると・・・・。
ミッドハイホーンの高域の伸びも、従来からのツィーターを繋げば解決することですし。
当分、手の腱鞘炎に悩まされながらのホーン製作に成りそうです。
価格はこちらへ。
2011.5.6