ターンテーブル(プラッター)を考え直す。
ターンテーブルの基本形は釣鐘型が多数を占めています。
僕のも同じく・・。
一番の理由は外周部を重くして慣性モーメントを稼ぐ事。
でも一番の理由はこんなんじゃないかな?
昔のターンテーブル、アイドラー駆動型が圧倒的に多かった。
内周駆動の場合、どうしても釣鐘型に成ってしまう。
僕のターンテーブルもQRKをベースに設計したので必然的に釣鐘型。
その後糸ドライブへ発展。でもターンテーブルの基本設計は変わらない侭。
そんな状態が10年程続きました。
で、考えた。糸ドライブだよ、内部をくり抜く必要は無いんだよ。
第一釣鐘型は共振し易い形状。共振し易いからお寺の鐘はあの形なんだから・・・・。
ターンテーブルに共振は不要(と言うか悪)。
共振させない為には釣鐘型よりもフラットの方が理想に近い。
もっと言えば外周の方が薄く成るテーパー形状が理想。
でも糸を掛けると言う意味合いから、外周部の厚みはある程度必要。
釣鐘型が良いとされているのは慣性モーメントが大きいと言う事だけど、僕の実験では慣性モーメントは程々で良い。
大き過ぎると音が鈍くなる(注1)。
要は重量級ターンテーブルは駄目と言う事。
で、昨年の秋口から実験を開始。
プレーヤー其の物には一切手を加えずプラッターだけ新造。
写真の通り厚みは20mm。内側のくり貫きはなし。
円形の板です。
この状態と、従来のプラッターとの鳴き比べ。
沢山のお客様にも聞いて貰い・・・・・・。
その場で注文をされた方、結構大勢・・(汗)。
で、今回のプレーヤーキャビを作る必要が出たのです。
注1。
一般にはターンテーブルが重い方が良いと思われています。
でも周りの条件が全く同じでターンテーブル重量だけを変えて試聴をした方。どの位居るんでしょう?
頭で考えて重い方が良い筈だ。で判ったつもりの方が大多数でしょう。
僕は散々実験をしました。
結果は軽い方が良い。
此処でひとつ問題が有るのです。
この結果を出すにはモーターにシンクロナスを使っている事。
スピーカーの振動板が軽い事。
この二つの条件を満たさないと重いターンテーブルに軍配が上がります。
僕の使用機器はもうお判りの様に、この条件を満たしていますので軽いターンテーブルに軍配が上がるのです。
2014.5.26