VITAVOX  CN123

一時、オイロダインと併用していたシステムです。

このホーンは赤穂まで購入に行って来ました。兎に角使ってみたい。でも、滅多に手に入らない。そんな時赤穂のある人が手放すとの情報。車で赤穂まで取りに行って来ました。片道800km以上。ほんと好き者。

手放した理由は、15セルが手に入ったので10セルが不要に成った為。勿論バスビンが鎮座しても平気なリスニングルームをお持ちで羨ましい。

で、其の方がバスビンを買った理由。ある雑誌で見て興味を持った。輸入元に問い合わせて近くで聞けるところを何箇所か紹介してもらう。訪れて聞かせてもらっても満足しない(早い話が酷い音)。で、コリャー買って使ってみなきゃ判らないな、との事で購入。感心しましたね。よその所の音を聞いただけで、其の装置の音を判った様に吹聴する輩が多いのに、結局使わなきゃ判らないとの判断。そうです、其の通りです。人の家で聞いたって何も判りません。精々判るとしたら、出してもらったコーヒーの味くらい。そこで鳴っている音は其の装置の使い手の音であって、装置の音では有りません。

 

ウーハーはアルテックの803Aを使い、とりあえず2ウェイで組みましたが、兎に角高域(と言うか中域以上)が出ません。マイクでデーターを取って見ると2kHz辺りからダラ下がり。出なくて当たり前。ドライバーのS2は10kHz以上、問題無く出ますから、完全にホーンの所為。

とりあえず、ツィーターを付けて、3ウェイにしましたが、其れでも無理。最終的には4ウェイまで行きました。

このホーンを下は350Hzで切って上は1,5kHzまで持たせました。この結果判ったのが38cmウーハーは500Hzクロスは苦しい。500で切った場合と350で切った場合では同じウーハーかと思うくらい表現力が上がります(上がると言う言い方はかなり控えめ)。この経験をしちゃうと500Hzまでウーハーは使いたくなくなります(で、オイロダインの4ウェイ化の計画が)。

このホーンはとても穏やかな音が出ます。おおらかででも意外と繊細。流石英国製。と書くとどこかの雑誌の評論みたい(笑)。

これで終わってしまうと、このHPらしくない。

欠点が一つ。音道が長いのです。結果音が出てくるのに時間が掛かる。管楽器の長い物は他の演奏者よりも一瞬早く音を出さなければ成ら無い。あの理屈です。

使い出した頃は、どんな音を入れても余裕綽々で出してくる。流石大型ホーンと感心していました。手放してからも暫くは、売りたくなかったなーと後悔しきり。

その後、オイロダインが段々調子を上げてくる。兎に角音のスピードが上がって来ました。で、その時気が付いた。『そうか、あの時の123の音は余裕が有るのではなく、遅かったんだ。遅いと感じさせるほど遅いのではなく、ゆとりと勘違いさせるくらい・・・。』

でも、あのユッタリと鳴る123の音。好きな人にはたまらないんでしょうね。

2007.4.11

BACK