独り言 V  球のアンプ VS 石のアンプ

今更、もうこの話題は騒がれませんね。でも、もう一度考えてみると・・。

真空管がトランジスターより優れている点。

周波数特性、SN比、直線性、そんなところですかね。

じゃ、悪い点。

振動に弱い、大きい、消費電力が多い。高い電圧を要求、(これは長所でも有ります。)コストが掛かる。

つまり、電気的特性は、殆ど真空管の勝ち。(エエッ、の陰の声。だって真空管アンプよりもトランジスタアンプの方がカタログデーターは良いじゃない。)

あれはNFで見かけ上のデーターでして裸特性は真空管の方が上です。

(だって、真空管ではDCアンプが出来ないじゃない。)

真空管はDCから動作します。あれは他の素子(コンデンサーやトランス)の所為なのです。これを入れなければ成らないのが真空管の弱点ですかね。(反極性が出来ない。トランジスターのNPN,PNPが出来ないんです。)これさえ有れば真空管でDCアンプも作れます。

って言うのが、机の上だけでアンプを考えている人たちの意見です。

我々が必要としているのは、音楽信号を増幅し、スピーカーを負荷にしてまっとうに働くアンプです。前回の定電圧駆動は駄目だって考えると、NFを掛けたアンプは駄目です。(NFを掛けると、どうしても定電圧になってしまう。)

DC領域まで増幅するアンプは百害有って一利無しです。もしもDCが出たら、コーン紙のボイスコイルが磁気回路のセンターからずれてしまうじゃないですか。こうなるとスピーカーはちゃんと働けません。以前スピーカーメーカーで尚且つアンプも作っていたメーカーは、DCアンプを作ってそのDCを出さない為に苦労していました。設計者は判っていたようですね。DCアンプは目標ではないのです。間の素子を取り払って、信号回路を簡素化しようとしたら、DCアンプになってしまった。と言うのが本当のところです。

最初の題から外れてしまいました。僕にとっては真空管でも半導体でもどちらでも良いのです。要はNF技術に頼らないで、裸特性のまっとうなアンプが作れれば。でも現在の素子ですと半導体で完全にNFを取り除くと言うのは難しいようです。その為に真空管を使って居ます。

BACK