今回のバッテリー上りは、バッテリー其の物が犯人と言う決着がついた様です。

ボクサーの方々から一週間でバッテリーが上がる。と言う話しをチョクチョク聞き及びます。原因はなんでしょう?

バッテリーの上がる原因には二つ有ります。何かが微妙に電気を喰っていていつの間にかバッテリーが空っぽ。

もう一つはバッテリー其の物に原因が有り、自己放電でバッテリー内の電気が底をつく場合です。

勿論、二つとも原因と言う場合も有ります。

で、どちらなんだろう?

チェック方法は意外と簡単。バッテリーの内部放電なら外に流れる電流はゼロ。本当にゼロか確かめれば良いのです。

その方法とはバッテリーのプラス端子を外します。(事故防止にマイナスを外してからですよ。)バッテリーの端子に10Ωの抵抗の片方のリード線を繋ぎます。もう片方にはバッテリーから外した配線を繋ぎます。

事故防止のため外したマイナス側を元通りに接続。

勿論、イグニッションSWはオフ。

で、テスターでこの抵抗の両端に掛かっている電圧を測ります。ゼロボルトなら優秀。

もし、0,1Vを示したとします、電流は電圧÷抵抗値。 0,1÷10=0,01

0,01Aの漏れ電流が有る事が判ります。まあこの程度でしたら、元気なバッテリーでしたら大丈夫でしょう。一日で0,24A。10日で2,4Aのロスが出ています。でも計算上で、24Aのバッテリーなら100日でカラッポと言う計算です。

もし1V近く表れていたらチョット問題。フル充電でも10日でカラッポ。

もし此れを発見したならば、怪しい箇所を一つずつ配線から外していきます。ある電装品を外し、抵抗の両端の電圧が下がったら犯人は其の電装品です。

勿論ハーネスのリークも考えられますから、一個一個確実に診断。

この様な犯人探しをする時に、一番イケナイ考えが先入観。だれそれはドコドコが原因で上がった話とか、此処が壊れやすい、等の先入観です。この先入観が犯人発見の一番の邪魔に成ります。

回路図の順番に一個一個確認するのが一番の早道です。

で、抵抗の両端に電圧が出ないのに1週間で上がるバッテリーは、バッテリーが犯人です(今回の僕の場合)。保障期間中でしたら交換してもらいましょう。

ピンキー2号、10Ωの両端に出た電圧は0,1mV。テスターの誤差範囲ですね。

注)10Ωで無くても勿論平気です。計算式が変わるだけです。只、プラス端子とフレームとの接触事故にはくれぐれもご注意を。

2007.9.10

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