フロントフォークの話

ステアリングヘッドの上側を作り直しました。チョット見ると某社のアッパーブラケットを逆さにつけているように見えますが、完全なワンオフでの製作です。

作った理由はヘッドアングルの調整です。

最初、フォークスプリングをWP社の物に交換しました。ノーマルのノーズダイブが僕には堪りません。スプリングを固めたのでノーズダイブは丁度良くなり、硬さも僕の好みです。只問題は1Gでの姿勢です。前上がりになってキャスターが益々増え、ハンドリングはリーンアウトのしやすいオフ車そのもの。これでは困ってしまいます。

フルクランプのブラケットでしたら、突き出し量の調整で何とでも出来るのですが、BMは其れが出来ません。1Gでの姿勢をノーマルと同じにするには20mm近く突き出すようです。ハンドルとの干渉を考えますと18mmが突き出せるギリギリと判断。

18mm上部に突き出させたスタイルがこのブラケットです。僕には好みのハンドリングになりました。

この後、試乗を重ねましたら、チョットクイック過ぎるかなー。で、フォークを裏返してトレールを増やしました。ウン、このバランスなら僕にはOKです。

WPスプリングについて。

WPスプリングは硬すぎてNGと判断している方が多いようです。この辺は代理店の説明不足も有る、と思うのですが、まずオイル量が標準と違います。標準は300ccですがWPは油面の表示です。(容量での指定が有りません。)このフォークは構造上、油面を測る事はフォークを車体につけたままですと、まず不可能です。

それで300cc入れてしまうのでしょうが、WP指定の油面にしますと274ccになります。(これは分解した時に測った実測値です。)更に都合が悪い事にWPのオイルは他社のオイルと比べますと同じ番手でかなり硬いのです。WPの#10はヤマハの#15よりも硬いのです。他社の#10相当ですとWPでは#7,5ぐらいになります。このスプリングとWP#10の組み合わせはフロントが突っ張り怖くてとても乗れません。一般の乗り方でしたらcST(40℃)値で40ぐらいが良いのではないでしょうか。私はその値で丁度良い具合です。

注)一般の#10はcSTが32〜35ぐらいなのに対してWPは48,1、も有ります。この辺を注意しませんと、選択を誤ります。

粘度表はこちら

追記。ピンキー2号に成り、車重が軽くなりました。結果オイル粘度を下げています。現在(2008.8.20)はcST値で36ですが、スプリングも調整中ですので、この後変わる予定です。

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