僕のヘッドのロッカー周り。弄った事のある方、何が変わっているか判りますか?

ロッカーアームの上側のスペーサー。オリジナルは樹脂製ですが、砲金製に変わっています。樹脂のままで其れが原因でトラブッタ話しは聞いていませんので、単に僕の拘りです。ボクサーはタペット音が出て当たり前、出なくなったらヤバイと言う定説を変えて見たかっただけです。

ボクサーのタペット音は単にロッカーアームとステムの間の調整だけでは治りません。ロッカーアームとロッカーアームシャフトホルダー間のクリアランスも大切です。で、此処のクリアランスを冷間に正規にすると樹脂パーツは熱膨張が大きい。結果クリアランスは?

此処のクリアランス過大でハタカブはとても大きな音が出ました。(カブには調整機構が無い)確かに音的には柔らかい樹脂の方が出難いですが、クリアランスを正確に保ちたいとの理由で作りました。

一般の方はタペット調整と言うとステムとロッカーの間しか測らない様ですが、それでは片手落ちです。まずスラストクリアランスの調整から始めるのが正しいのです。(タペットクリアランスを合わせても、スラストを合わせるとやり直しに成ります)

この状態でロッカーアームとロッカーホルダー間のクリアランスをシックネスゲージで測ります。今迄何台かを測りましたが、全台数クリアランスは過大でした。これではタペット音は消えません。

 

つまらない話し。

ロッカーシャフトの上側端面にはポンチマークが有ります。このマークをクランクと反対側に組むようにメーカーは指定しています。以前其れを知って慌てて点検した友人がいました。拙い事に一本だけ逆組み。本人はヤバッって思って直ぐに組みなおし。間違ったまま走っていても別に変でなかったし、正常に戻してもナンも体感上は変わらない。其れも其の筈、余程の距離を走らなければ問題は出ません。

ロッカーシャフトに掛かる力は片側からだけです。つまりプッシュロッドで押されバルブスプリングで押し返される。方向を見るとクランク側からだけ力が掛かります。で、あのポンチマーク、オイル通路の方向を示しています。ポンチマーク側にシャフトに穴が開いていてオイルが内部より供給。其の位置はアーム内のニードルベアリングの位置。ニードルに直接供給していますので、其の点ではどちらを向いていても関係有りません。でも力の掛かる方向がシャフトにはクランク側より。其の面に穴が開いていると、応力的には問題。で、其の問題を起こさない為の方向付けです。長く走ると、ニードルに負担が掛かり、痛めるかも知れませんが、友人のを(数千キロ走行)念の為チェック。異常は見つかりませんでした。でも、逆組みはNGですヨ。

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