外したコーン紙です。ダンパーが経年変化で変形しています。本来完全にフラットの筈が捩れていますね。オイロダインは磁気回路のギャップ長とコイル長が同じです。このまま組むとコイルが中に入った状態で、効率は落ちますし、前に出やすく後ろに下がり難い振動板になってしまいます。本来この様な修理はダンパーの交換なのですが、もうパーツとして入手不能です。ダンパーは非常に硬い紙で出来ている様なので、無理な修正は控えたいです。そうなるとフレーム側のネジの長さでの調整です。どれだけ狂っているかを採寸し、同じ寸法のワッシャーをテフロンで作りました。1ヶ所1ヶ所微妙に狂い方が違うので、気を使います。

出来上がり、音出し。

思ったとおりです。以前よりもダンピングの効いた、早い音です。

古い物を後生大事に使うのも良いですが、所詮年代物。本来の性能を出す為のメンテナンスは欠かす事が出来ません。

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