長年愛用して来たヘッドアンプを、一部改造する事にしました。主目的は電源ライン(アースも含む)の左右別ライン化です。配線材も一部変更します。最近作ったプリアンプで良い結果が出ましたので、其のノウハウのフィードバックです。

僕のヘッドアンプは電源と増幅部を別シャシで作って有ります。この写真は増幅部の物です。中央に真空管(ECC82)が二本有りますが、アルミのブロックでサンドイッチし、更に其のブロックをソルボセインでシャシから浮かせて、耐震構造にして有ります。微小信号を扱う部分ですので、此処までしませんとハウリングに悩まされます。

基本回路はECC82で増幅、トランス出力の極普通の回路です。増幅率は20倍、丁度使い易い値です。したがって出力トランスは1:1です。コンデンサーアウトも色々やっては見たのですが、試聴結果でトランスに軍配が上がりました。これから先、更に良質のコンデンサーが出来ると、この結果は覆るかも知れません。

微小信号を扱う時には、ノイズレベルを押さえるのが一番の難所です。NFを掛けると一発クリアーですが、音楽の表現力が平面に成ってしまう為に、一切のNFを排除しています。

其の為、電源のクリーン化は大切です。リップルフィルターは何重にも、重ね、信号ラインは最短距離で。プリアンプでは必要の無い心配りを要求されます。例えば、デカップリングコンデンサーとトランスの結線がチョットでも長すぎると、一発でハムを引いて来ます。どの部品がどの様な働きをしているのか良く考えての部品配置が大切です。

2006.11.13

NEXT