出来上がりました。左が従来のアダプターです。SPUを一般のシェルにつけるには、マグネットが背中に出ていて、何か挟まないと取り付きません。其処で左のようなアダプターが市販されています。このアダプターでも、SPUの標準シェルよりは、はるかにレコードに入っている音を拾い出してくれます。僕も20年以上愛用していました。

でもカートリッジもスピーカーも、振動系はマグネットに対して動いています。つまり振動系に対して、マグネットはビクとも動いてはいけません。従来の取り付け方は、ボディのプラスチック部をマウントしていますから、プラスチックを介して、マグネットをマウントしている事に成ります。じゃあ、マグネットを直接にマウントしてしまおうとの考えで作ったのがこのアダプターです。

結果は、狙ったとおりで、先ず高域の余計な付帯音がなくなりました。楽器の定位もハッキリしました。とにかく余計な音が出ずに、今まで出なかった音が出てきます。

重量の軽量化にも苦労しました。トーンアームの処でも触れましたが、重いととにかく駄目です。音がボケて聞けたものでは有りません。0,1gの軽量化が音に出てきます。0,5mm単位で削りました。ネジもキャップスクリューは重くてNG。ボタンキャップで軽量化を測っています。(お金持ちの方はチタンを試してみても良いかも。笑)只、或るポイントを過ぎますと、音に変化が無くなりました。一応其処で終了しています。

SPUと言いますと、ゆったりと厚みをもって鳴り、温かみが有るがスピード感に乏しく、一時代前の音、と思われている方が多いと思います。もしその程度の音しか出せないとしたら、僕の周りで此れほど愛用されていないでしょう。しっかりとしたアームで、純正のシェルを外して鳴らしましたら、今までのイメージを持っている方程驚かれると思います。

レコードには、まだまだ沢山の音が入っています。どこまで出せるか・・・・・・。当分楽しめますネ。

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