マルチアンプを考える

僕のメインシステムはマルチアンプに成っています。でも一般的なチャンネルディバイダーは使っていません。つまり、今で言う処のバイアンプシステムですかね。僕は基本的に、ネットワークをそれ程悪者と思っていません。少なくともチャンネルディバイダーよりも良質の物が作りやすいと思っています。一般にマルチアンプを実行している方たちは、ネットワークを無くすのが目的の方が多いですから、その辺では狙いが完全に違っています。(過去にチャンデバの使用で、何度か失敗しています。)

では、ナゼにマルチアンプを必用にしているのかと言いましたら、スピーカーとマイクの構造が同じ事に起因しています。

以前、測定しましたら、38cmウーハーをマイクにしますと、平気で数百mVもの出力が現われました。マサカと思って何度も測定しましたが、結果は変わりません。つまりスピーカーは、アンプからの信号で音を発していますが、自分で出した音の壁からの反射音、反対chからの音などによって、コーン紙が振動し、自身も発電しているのです。ではこの発電した信号はどこへ行くのでしょう。一般に考えますとアンプに繋がっているのでアンプに逆流?

勿論これも有りますが(この辺はアンプによって違った動作をします。出力端子からNFが掛かってたりすると・・・・・・。)問題はネットワークで繋がれている他ch(ウーハーに対してならスコーカー等)に流れてしまう事です。そんなと思われるかもしれませんが、ネットワークの遮断特性はかなり緩やかな物です。お互いのオーバーラップが、かなりの周波数帯域まで有ります。つまり、オーバーラップしている帯域では、ウーハーが振動して出来た電力が、スコーカーに流れ込んでしまうのです。これではスコーカーはたまった物では有りません。アンプから来た信号とウーハーから来た信号の両方で鳴らされてしまうのです。

これの解決方法は・・・・・・・・・・・・・・・。

ズバリ、マルチアンプ(バイアンプ)しか有り得ません。

この考え方でダブルウーハーを見たら・・・・・・・。

パラって使っては絶対にいけません。ダブルウーハーにしますと、確かに量感は出ますが鈍くなります。先ほどの現象を考えて見て下さい。鈍くなって当たり前なのに気付くはずです。勿論ダブルウーハーこそバイアンプ以外での使用は、僕は賛成しません。少なくとも其々のウーハーに独立したネットワークを奢るべきです。(尚且つ、アンプ迄、バイワイヤリング。)

此処でまたもや問題です。パワーアンプの前にフィルターが有りませんから、パワーアンプはフルレンジで作動しています。ところが繋がっているスピーカーとの間にネットワークが有って、フィルターになってますから、スピーカーの欲しいレンジはスピーカーに流れますが、余った出力はどうなるのでしょう?

定電圧駆動のアンプでは問題になりませんが、(ネットワークのインピーダンスが上がってしまう為に出力が出ない。)定電力アンプですとドンドン出力電圧が上がってしまいます。其れを防ぐには要らない帯域のダミーロードを繋ぐのです。この値でネットワークの遮断特性が変わりますので、リアクタンスの計算は怠れません。

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