STのハンドリングを考える。
STとの付き合いも4年半に成りました。散々遊ばせて貰っています。単気筒ですので、何処を弄っても正直に反応しますし、弄るコストも、マルチと比べるとはるかに懐に優しいですし。
勿論、それだけの理由で4年以上付き合っている訳では有りません。STの基本ポテンシャルが十分に高いからこそ、チョットのチューニングが効くんですね。ダメバイクならとっくに馬脚を表しています。
でも、購入当時から感じていたハンドリングの癖(僕にとっては欠点に近い)。高速でのハンドリングと直進性。
低速での取り回しでも、バンクさせるよりもハンドルを切る方が回り易い。今一僕には馴染まないハンドリングなのです。
その辺を何とかしようとして、サス周りを弄りました。かなり良く成ったとは思うのですが、気に成る癖が根本的には治らないんです。
まあ、普通ならバイクに合わせたラィンディングをすれば良いのでしょうが、僕は不器用。バイクを僕に合わせ様とします。ハタカブしかり、2号しかり・・・・・・・。
まあ、逆に言いますと、これ程手を掛けたSTを、此の侭でストップするには惜しいんですね。治す方法は判っていますし・・。
STのステアリングアングルを見ますと、キャスター角は略合格。と言うか良い線行っています。問題はトレール。
92mm。此れは車体サイズから見てもかなり少ないんですね。125の小型車体並み。まあその所為で、街中での軽快なハンドリングを実現しているのですが・・。
小型バイクからの、乗り換えユーザー層を狙ったトレールの数値と踏んでいます。
逆に、僕の様に大型バイクからの人間には、落ち着かないハンドリングって評価され易いんですね。
トレールの数値は、大きい程、安定性よりのハンドリングに成ります。
STのトレールは92mm。僕の感覚では100mm以上欲しい。
ちなみに、僕の好きなハンドリングのヤマハSRは111mm。ホイールベースはSTと殆ど差が有りません。
実は2号でもトレールの延長を実施しました。僕にとって、好ましいハンドリングへ変わりました。基本的に大き目のトレールが好きなのかも知れません。
で、トレールの延長をするには・・・・・・・・。
此れは、2号のトップブリッジの図面です。こんな感じで作図をして削りだしたんですね。
トレールを決めるのは、フォーク中心とステム中心のオフセット寸法です。
上の図面で言うと37,7mmですね。この寸法を少なくすると、トレールは増える方向に成ります。キャスター角が有るので、オフセットの移動量とトレールの移動量は同じには成りません。オフセットの移動量よりもトレールの移動量の方が少なく成ります。まあ僅かですけどね。
昔、2号はトレールを10mm弱増やしました。でもハンドリングの変化は其れ程大きなモノとは思えなかったんです。でも確実に僕好みの方向へ・・。
この経験は、僕に取ってはとても大切です。この経験でトレールの変化が、ハンドリングとどの様な関係に成るかのヒントに成っています。
勿論、その変化は2号(当時は1号)の場合で有って、他のバイクに、其の侭当て嵌まるなんて思っていません。
単に、方向性が判った程度です。
ステアリングブラケットを作るには、結構時間が要ります。その間、STを休ませたくないので、程度の良いブラケットを手に入れました。
寸法取りの為です。こうすれば、時間を置かずにブラケットの交換が出来ます。
勿論、次の悪戯にも対応出来る様に作るつもりです。
でも、こうして1台のバイクで遊ぶ人間って、バイク屋さん泣かせでしょうね。買い替えがまず無いですから(笑)。
2011.11.20