16日 (五日目)

遂に今日は九州上陸の日。デモねー。山陰で十分楽しんだので、九州はパスしようかなー(笑)

まあ、待っている友人もいる事だし・・・・・・。

またもや5時に目が覚める。荷物を整理しバイクへ積む。昨日はチェーンオイルを注してから夕立に有っただけなので、給油はなし。チェーンを見てもオイル分がタップリ。

昨日の奥さんの話しでは朝食は7:30。8:00に出たいので、すぐに出られる準備です。

6:30ごろ、下へ降り、STに荷物を積む。

部屋に戻ろうとしたら奥さんの声。

『朝食の準備出来ていますよ。』 ハハ、面白い奥さん。ホント奥さんです。おかみさんでは有りません。良い意味で飛んでます(笑)。

まあ、早く食べられれば、出発にも余裕が出来るし。

質素ですが美味しい朝食でした。

ウーーーーン。今回のツーリング。宿泊先のおかみさんにはモテたなー。ナンデだろう。まあ深く考えず、僕の魅力に・・・・・・・・・。

この家の玄関先には、とても不釣合いな物が置いて有ります。ナンデ?と言うものです。

其の疑問を食事をしながら奥さんに聞きました。

奥さんのお父様。林業関係の仕事をしていたそうです。で、山の中で製材をする時に使った物のようです。思い出に置いているけど、手入れはしていて今でも動くそうです。

 

 

ナント発動機。僕も少年時代、近所の農家で秋の脱穀の時、このエンジン始動の儀式を眼をキラキラと輝かせて(と思う、自分では見えない)見ていた物です。

其の僕の知っている発動機よりも、ふた周りほど大型の発動機です。脱穀と製材では必要な馬力が違うんでしょうね。

ヘッド周り。OHV(笑)。気付きました?プラグが有りません。焼玉エンジンです。

僕が写真を撮り終わったら、奥さんがロッカー周りにオイルを注していました。バイクファン見習え。

僕が『この写真をHPへ乗せていいですか?』って聞いたら、『エッ、HP持っているの。なんて検索すれば出るの?』

スゴイ、パソコン判っている。

メモ用紙に『ピンキーガレージ』って書いて渡してきましたので、此処見てるのかなー?

あ、余計な事書いちゃったかな(汗)。

食事が早く終ったので、7:30に出発です。奥様、表まで見送ってくれました。

天気はもう大丈夫。テレビの天気予報でも雨の心配なし。

何となくツーリングって人生の縮図かなーって・・・・・・。

雨あり、風あり、天気の良い日も、其れを一つ一つ工夫しながらクリアーしていく。『楽有れば苦有り、苦有れば楽有り。』

今回のツーリング、苦有れば楽有かな(笑)。止まない雨は無い。とも言いますしね。

萩を抜けて数キロ。

ビックリするほど、此方ではいたるところで山陰道の工事が急ピッチ。今回4年遅れの中国地図だったのですが、高速に関しては丸っ切り役に立ちませんでした。

中国地方に最初に出来た高速道路は『中国自動車道』。中国地方は日本海と瀬戸内海が近いので、ど真ん中に高速を通し、1本で間に合わせようとしました。

でも、中国地方のど真ん中って山深い所(冬季の雪も酷いですし)。山陰に出るにも山陽に出るのも不自由なのです。大きな町も有りませんし。

結局、大きな街の多い山陽地方に道路を作らなければいけなくなったんですね。そう成ると島根県出身の代議士は黙っていない。

山陽道路を作るなら山陰道路も・・・・・・・・。

両方が出来たら、中国道の運命は・・・・・・・。長期計画を立てない(立てる能力の無い)お役人。其れを巧く指導出来ない政治家。そんな政治家を選ぶ国民。誰が一番悪いんでしょうね?

此れだけの工事。掛かる費用も半端ではない筈。どうするんでしょう・・。

まあ、僕一人がじたばたしても始まらないので、そんな事は忘れ、ツーリングを続けます。

この先の景色は期待していなかったのですが・・・・・・・・・。

 

この場所、僕の秘密の場所にしたい。

軽くコーナリングをしていたら・・・・・・・。

突然眼に入って来た景色。小さいけど綺麗な入り江。

丁度公園に成っていたので、すぐにSTを滑り込ませる。カメラだけを持って散策。

誰もいない。何も聞こえない。静けさ・・・・・。波の音も聞こえません。

砂浜に近寄ったら・・・・・・・・・・・・・・・。

砂の表面が変に荒れています。この写真遠方の砂の上、多数の生き物が・・・・・・。

僕が近づいた時は、手前の砂の上にも無数の・・・・・・・・。

蟹です。体長3cm位の蟹が無数に・・。

僕が思わず『蟹だ!』

其の声が聞こえたら、蟹は大パニック。

どうも蟹ごとに巣穴が決っているらしく、すぐ脇の穴に入る蟹。

5m以上すごいスピードで走っていって穴に入る蟹。

思わず吹き出します。此方は面白いし可愛いし。でも彼らにすれば天下の一大事。必至で隠れたのですね。

この砂の小さな粒。穴を掘った時に出した砂の様。此れだけ出すんですから、かなり多数の蟹が・・。

じっと待っていると、勇気のある蟹が1匹。

半身を砂穴から出し、僕をジーーー。

僕がチョットでも動くと、すぐに隠れます。いじめないのに・・。

無数の蟹穴。

蟹とたわむる。って此れかな?

今回のツーリングで、一番心が和んだひと時でした。ヤハリ僕は田舎者。この様な所が一番心が和むのです。少々の不便は気にしません。

早く田舎に引っ込もう。

あんなに待っても出て来なかった蟹君達。

僕が離れて、後ろを振り向いたら、皆巣穴から・・・・。

歓迎されなかったんですね。

何となくホンワカ気分で、STにまたがります。

暫く走ると、また海岸線。

此の辺の地名。思わずよだれが・・・・・。だって(笑)。

『特牛』の文字を道路標識に見た時は、舌なめずり。

なんと読むと思います?  『こっとい』 どう読めばいいんだか・・。

道端の看板に『特牛いか』なんて書いて有ると、ウーーーン?

 

下関までもう少し。段々と周りの風景が都会に、車の動きもギスギスと・・・・・。

関門トンネルは工事中通行止め。下関ICから関門自動車道路に入ります。

入ってすぐ本州最後のPA。壇ノ浦PAです。

確か此処から写真が撮れる筈。友人に今の位置の連絡もしないと・・。

PAにハンドルを切ります。

関門橋。向こう側は九州。眼で見ると、あまりにも近いのでビックリ。

でも、ST、頑張ったねー。九州はもう眼と鼻の先。友人に今の位置をメールで知らせ出発。

関門橋も僕は・・・・・・(怖)。横は見ない。いい景色なんだろーなー。誰かの車の助手席じゃないと無理かなー・・・。

あっと言う間に九州上陸。九州自動車道を南下。周りの風景は横浜横須賀道路と似ている。

ウーーーーン。なにか実感が今一だなー。

まあ、空気の匂いが変わるわけじゃないし、標識の文字が変わる訳でもなく・・・・

軽く昼食を取りたいので吉志PAへ。

またもやうどん。此処で九州を実感。汁の味がまるで違う。色も殆ど透明。チョット僕の口には合わなかったけど、とりあえず完食。

日差しは強いのだけれど、東京のギラギラでは無く、肌に優しい暑さ。実は天気が良く成ってから、手袋を殆どしないで走っていたのです。手の甲は見事に焼けているのですが全然痛くないのです。

今迄経験した事の無い不思議な感覚です。

小倉東ICで降り、その後は10号線の単なる移動。

一級国道の移動ですから、九州の雰囲気を味わうのは無理。殆ど直線のバイパス道路ですもんね。

宇佐から国東半島の一周か横断かを選びます。

海岸線は山陰でタップリ楽しみましたので、国東は横断を選びました。頂上で周りが開け国東半島全体が見渡せるかなの期待も有ったのです。

県道29号線で横断。此れが・・・・・・・。

頂上手前、トンネルをくぐってお終い。オイオイ其れは無いよ。こんな僕の読み違い。逆に期待していない所でよい景色を。これもツーリングの楽しみです。

国東に下り、最初の道の駅。時間が有るので松ノ木の木陰のベンチで仮眠。

20分ほどで目覚め、建物の中へ。なんか雰囲気が違う。人が居ない。

係りの女性二名。僕の姿に『こんにちは。』僕も返事を。

周りに宿泊が出来ますの張り紙が。

ヘー宿泊が出来るんだ。

で、係りの女性と話したら、なんと此処はサイクリングターミナル。其処が道の駅も併設したらしい。

それで疑問解氷。サイクリングターミナルは僕も何度か利用させてもらっている。

安い宿泊料金で、結構な食事と綺麗な部屋を提供してくれる。

ツーリングライダーには利用しやすい施設です。

今度は此処に泊まります。って挨拶して出発。僕個人的に国民宿舎よりサイクリングターミナルの方が好きなんですね。

もう此処からは、周りは都会。海の雰囲気も東京湾と似ているし。

友人宅に急ぎます。

17:02に無事到着。なんと彼は午後に休暇を取って待っていてくれました。

その後はお酒のお決まりコース。

途中で撮った写真を見せていたら、九州に入って一枚も撮ってないとクレーム。

ダッテーーーーー。

なんと、突然八王子の彼のお母さんから電話。僕が出たら驚いて・・(笑)。

気が付いたら、日付が変わっていた。

ヤバッ。明日は強行軍だよ。

オヤスミナサーイ。

本日走行距離。        313,4km

 

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