キャブの交換はショップに任せ、自分ではやらないのが、いちばん簡単で確実です。でも自分でやってみたい、という方の為に。

色々な雑誌や、専門書でキャブのセッティングの仕方が書いて有ります。あれは確かに役に立ちますが、あくまでも一般論、またはその時に使ったマシン固有の症状と理解すべきです。逆を言えば自分のマシンの場合は、その通りに変わる保障は無いと言う事です。

じゃあ、自分のマシンの変り方をどうしたら理解できるか?

簡単です。キャブを変える前に、ノーマルキャブで散々弄るのです。MJを大きくしたらどうなるか。パイロットを弄ったら、ニードルを弄ったら・・・・etc,etc。

必ず弄る時は一箇所だけ、他も弄ってしまうと原因がつかめません。油面は弄らないのが基本です。もちろん弄る前に、不具合箇所は全て直しておくのが基本です。点火タイミングや、バルブ周りが今一ではキャブセッティングは出来ません。全てが正常で初めてキャブセッティングです。(キャブを弄る時大切なのは、急がば回れ。これが一番の近道です。)

特に周りの条件が(気温、気圧、湿度)が変ると、弄った効果が違う症状で出るときが有ります。要注意です。僕はツーリングライダーですので、一瞬で気温、気圧が違う所を走ります。(日本はだから楽しい。30分で20℃違った事が有ります。)ある特定のポイントに絞ってのセッティングはご法度です。つまりセッティングには1年掛かると思って下さい。これをしないと、冬になると不調等の弊害が出ます。(夏、冬でMJを変えるなんて勘弁です。それじゃツーリングには使えません。)

これを散々すると、自分のマシンがどの様な性格かが判ってきます。同じマシンを持っている人の情報はあくまでも参考にとどめ、自分で確かめるのも大切です。(ですから僕の書いてる事も信じちゃダメですよ。笑)

ノーマルキャブで自分に合ったセッティングを見つけると、キャブ交換をしないでも満足できてしまう場合が有ります。キャブを変えてみたい。と言うのが目的なら交換でしょうが、僕はこの場合は交換しません。どんなにカッコが良いキャブでも走っていては見えませんし。(何々のキャブをつけているって自慢したいのなら交換ですネ。笑)

キャブを弄る場合、そのキャブのメカニズムをしっかりと理解する事も大切です。どの穴がどこに繋がっているか、穴の開くほどしげしげと眺めましょう。キャブクリーナーを吹き込みますと、噴出す穴でどこが繋がっているかが判ります。雑誌の断面図とは、違っている場合が多々ですから注意が必要です。パイロットスクリューとエアースクリューを間違えては、セッティングどころでは有りません。(この辺を勘違いして泥沼に入っている人をチョクチョク見受けます。)

負圧キャブの場合、スロットル操作は簡単ですが、セッティングは難しいです。なぜかといいますと、スロットルとピストンの動きがシンクロしていないからです。つまりスロットル全開でもピストンが半開きという状態が有るので注意が必要です。

実践編はピンキー号が動き出してからアップします。反面教師にして下さい。

                                                                                                                     2006.1.11

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