留まる事を知らないピンキープロジェクト。走り出して、意識しながらの操作が必要なマシンは愛車とは言えません。数百キロ走りましたが、今一馴染めないフロントブレーキ。改造前(ピンキー1号)はとても気に入っていた効き味でした。僕には絶対的な制動力よりもコントロールのし易さの方が大切です。キャリパーは変えず、マスターを変えただけですがBMとはレバー比が違います。ピストンの直径比だけでは判らない微妙な部分です。

早い話が、僕には効き過ぎる。最初の握りで(弱い入力で)効き過ぎるのです。で、マスターの交換かなと思っていました。

突然、昔の(20年以上有っていなかった)友人が僕の店を訪問。不要に成った14φのマスターを持参。まだ使えるのだけれど、使う人いませんか。という申し出です。思いつく人もいなかったのですが、誰かが使うかな?14φは試してみたいのだが、僕のハンドル周りはタンク別体を前提で組み上げているので、改造は難しい。ブレーキホースの取り回しも違いますし。

で、彼は、レバーを交換したらどうですか。と言って帰っていきました。

マスターに付いているレバーは社外品で、レバー位置調整が細かく出来る上、今付いているレバーよりもハンドルグリップに近づける事が出来ます。僕は手が小さいので、今迄のレバーを一番近くしてもまだ遠い。

レバーを交換。握ってみた感じでは、単に近くなっただけで特別な差は感じない(当たり前か)。

で、昨日の試乗。試乗目的はキャブセッティングの確認とリアブレーキペダル位置の確認。ステアリングベアリングの締め具合の確認。ブレーキレバーを交換した事は意識していませんでした。

キャブはOK。リアブレーキも使い良くなった。ハンドリングもOK。で、ふと気が付いた。フロントブレーキがコントロールし易くなっている事を。握り始めが効き過ぎない。効き具合のコントロールがし易い。へーーーー、レバー一つでこんなに変わるんだ。それに気付いてからは意識的にフロントブレーキを多用。間違い無く使い易く成っている。目から鱗ってこんな事を言うんでしょうね。ブレーキが使い易いから、コーナリングラインも狙った所に行く。前の車の突然の動きにも驚かない。コントロールのし易いブレーキは本当に大切です。

そう言えば最近とある雑誌の記事。最近の改造は効き過ぎる改造をしている人が多い。戻すだけで走り良くなったと喜んでいる人がいる、と。

僕の持論、ブレーキは足回り、フレームよりも弱い事。逆に言うと、ブレーキはフレーム、足回りに勝ってはいけない。更に言うと、乗っている人間のコントロール範囲を超えるブレーキは危険。僕は握りゴケを何度も目撃しています。相手にぶつかる前にこけてしまうのです。こけた方が制動距離は長く成ります。其の被害に有った友人もいます(彼の車は停車しているのに、転んだバイクが突っ込んできた)。強力さよりもコントロール性を優先にブレーキは調整しています。

レバーをくれた友人に感謝!

2007.4.12

BACK