本体も出来上がってきました。パネルの取り付けは傷を防ぐ為に、出来るだけ最終工程にします。左端には内蔵MCトランスが見えます。出来るだけコアの小さな物を選んでいます。勿論試聴してですが。
僕は、基本的に真空管ソケットの足には部品をつけません。見える訳ではないのですが、ソケットの足に付いている部品は美しくないのです。最短距離配線と言われる方もいますが、其の程度で音は変わりません。後々の修理のしやすさからもソケットには部品をつけたく有りません。ラグはケチらずにタップリ使いましょう。後々の改造もしやすく成ります。
配線はもう殆ど終わっていて、パネルのSW関係とVRの配線です。勿論アース母線は使っていません。NFは一切掛けていませんがハム音は聞こえません。
デカップリングコンデンサーもフィルムコンです。コンデンサーの容量は必要最小限で使っています。単にハム対策等で大容量のコンデンサーを使いますと、反応の鈍いアンプが出来上がってしまいます。
デカップリングコンデンサーには、言葉の通りの働きだけをさせ、リップルフィルターと兼用させてはいけません。一個の部品に一つの仕事がシンプルイズベストと信じています。
回路的には何も特別な事はしていません。グリットから入れてプレートから出す。其れを4段重ねているだけです。只、真空管の動作点と、アースの引き回しに細心の注意を払っているだけです。基本に忠実に。
変わった事をして、セールスポイントを欲しがってのアンプは、僕の最も嫌うアンプです。その様なアンプは能率の低い鈍いスピーカーでは馬脚を現しませんが、インピーダンス変動が大きく能率の高い(じゃじゃ馬と呼ばれている)スピーカーと仲良くは出来ません。
さあ、もうチョイです。
2006.10.5