管理人の独り言
この仕事をはじめて28年。独立してから23年。よくも飽きずに続けてこられたものです。我ながら感心します。
これと言うのもレコードに入っている音楽信号が僕の想像を遥かに越えている事に気付いた為です。
仕事柄、録音スタジオやカッティングの部屋にも良く出入りしていました。ハッキリ言いまして、音が大きいだけで大した音はしていません。つまり製作している人達でさえ、レコードにどれだけの音が入っているのかが、判っていないのです。これは考えてみると愉快です。作った本人でさえ知らない音がレコードには入っているのです。
もっともこれに気付いてきたのは、僕もここ数年のことです。プレーヤーが決まってきてからです。
散々、色々な物を使ってきました。結果、駆動方式に関係なくサーボモーターを使った物は駄目です。この辺は色々意見が有るでしょうが、僕の結論です。
ターンテーブルの重量はサーボモーターの時は、重いほど良い結果が得られますが、シンクロナスを使いますと、重すぎるのは駄目になります。この辺は駄目なのを承知で重量級ターンテーブルを作って確認しています。
理論派の方達には机の上だけでなく、実際にその物を作って実験し、その理論が正しい事を実証してもらいたいものです。でないと話は先に進みません。
アームも必要以上に感度を上げすぎ機械強度の足りない物が多すぎます。キャビネットの材質で音が変わると言う現実の認識が足りないのでしょう。キャビを替えて音が変わると言う事は、レコードの溝の振動エネルギーは針を振動させるだけでなく、キャビまで振動させるエネルギーを持っていると言う事です。それを支えるのですから、フラフラアームでは用がたせません。
勿論ターンテーブルのシャフトも大事です。長さと太さが必用ですが太すぎますとまた別の問題が起きてきます。この辺はカットアンドトライしか有りません。
でも、この苦労もレコードを再生すれば報われるのですから、先人の偉業の感謝をしなければ成りません。